パルスオキシメーターについて・・・

病院など医療現場でよく見かける、指に挟んで何やら測定している機械・・・そう、それがパルスオキシメーターです。今でこそ周知の医療機器ですが、ちょっとだけ詳しく調べてみました。

☆パルスオキシメーターとは☆
気管支喘息や肺炎などの呼吸器系の疾患に欠かせないパルスオキシメーター。このパルスオキシメーターは、赤色・赤外の2種類の光を利用して、血液中のヘモグロビンのうち酸素と結びついているヘモグロビンの割合(血中酸素飽和度/SpO2)をパーセント%で表示する医療機器です。脈拍、体温、血圧、呼吸に加えSpO2は第5のバイタルサインと呼ばれています。疾病の重症度判定、在宅酸素療法下での酸素処方や患者の管理指導、呼吸疾患スクリーニング、診断、経過観察、自己管理などの様々な目的で利用されます。

☆SpO2って何?☆
SpO2は「oxygen(酸素)のsaturation(飽和度)をpercutaneous(経皮的)に測定する」という意味で、日本語では「経皮的動脈血酸素飽和度」といいます。肺に取り込まれた酸素は、鉄を含んだヘモグロビンと結合することで全身に運ばれますが、酸素飽和度とは、動脈の赤血球中のヘモグロビンが酸素と結合している割合をパーセンテージで示したものです。正常であればその結合の割合は96~99%の値を示します。経皮的とは「皮膚を通して」という意味ですが、なぜ「経皮的」とわざわざ明記されているかというと、血液中の酸素飽和度の測定方法には二通りあり、実際に血液を採血して測定する方法「SaO2(動脈血酸素飽和度)」と区別するためです。(SaO2とSpO2の値はほぼ同じ値になる)

経皮的の最大のメリットは採血する必要がない点。血液の色は単純に「赤」と思われがちですが、そもそも血液の血漿(けっしょう)は薄い黄色で、赤血球があることで赤く見えます。血液は酸素とヘモグロビンが結合することでさらに赤色が鮮やかになります。SpO2は指の先端部分に挟んだプローブから光を出して動脈の赤色の色の度合いを測定するため採血が必要ないのです。

☆SpO2と疾患の関係☆
SpO2は96~99%が理想的な値ですが、疾患によっては数値が低下することがあります。代表的なのは、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫などです。SpO2の値があまりに低いと、酸素不足によって酸素と結合するヘモグロビンが少なくなって血液の赤色の鮮やかさが弱くなり、皮膚や粘膜が青紫色になるチアノーゼが現れることがあります。チアノーゼ出現は低酸素状態を示しているため、迅速に医師に連絡して指示を仰ぐ必要があります。

パルスオキシメーター知恵袋

☆おまけ☆
昨今パルスオキシメーターも価格がこなれてきて、だいぶ安価に入手できるようになりました。弊社で使用するパルスオキシメーターは小池メディカル製で、購入当時2万円を超えていました(それでも他製品に比べると安かった!)が、現行同モデルで3~4割安で購入できます。さらに5~7千円位(写真右)の廉価モデルも多数あります。安いと言ってもしっかり国内医療機器認証済となっています。
個人用に使うパルスオキシメーターは何と1300円で入手したもの。(もちろん新品)さすがにこれは医療機器認証はされていませんが、測定値が1~2カウント低く出るものの、再現性は問題ないようです。