ミシガン州デトロイトに駐在していた当時、見よう見まねで学んだことを一通りまとめてみました。試食会に参加された皆さんから味の感想・アドバイスなども多数戴いておりますので、関係する項目にあわせてこの場でご紹介させて頂きます。日本ではどこでも買える食材がなかなか手に入らないという不自由さが、ことさらラーメン作りを楽しくさせていたのは間違いないところです。
尚、評価の部分では6/2/2001〜11/18/2001の間に実施された試食会において、ご回答戴いたアンケート(集計数85件)を参考にさせて頂いております。当時アンケートにご協力戴きました皆様に、あらためて厚くお礼申し上げます。 |
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とっちゃんネギチャーシュー(34) |
とっちゃん塩スペシャル(30) |
とっちゃんもやしそば(11) |
スパイシー醤油(5) |
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冷華麺(4) |
トマたん麺-とっちゃん海鮮風-(1) |
ざるラーメン(参考出品) |
とっちゃん餃子(85) |
*( )内の数字はアンケートご回答者85名様の注文数内訳です。
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■通常の麺
(1)配合
強力粉:86% 薄力粉:12% 片栗粉:2%
ボーメ6度のかん水:125cc(粉385gの時) 全卵:50cc(粉385gの時) 塩:2g(粉385gの時)
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一時粉の比率を色々変えたことがあったが、正直なところその違いについて判断出来なかった。この粉の配合比率はほぼレシピ本が示す通りの数値である。加水率はレシピ本より若干少なめにしてある。出来上がりにおいて、かん水臭さが少し気になる。かん水の量なのか、種類によるものかは今のところ不明である。
(2)こね
生地をまとめた後ある程度までは手でこね、その後ビニール袋に生地を入れて足で踏む。踏み終えたらまた4つ折にして踏み直し、これを3回繰り返す。こね時間は25分ほど。
(3)寝かせ
ビニールに生地をくるみ、2時間常温で放置。冬場は比較的暖かいところを選んで、ビニールを余分にくるみ2.5時間放置する様にした。
(4)のし■
のし方はうどんの打ち方の本に習う。麺棒で生地を5mmくらいの厚さまで伸したら、麺棒に巻き取ってさらに伸し、180°→90°→180°→90°…と巻き直しながら順次伸していく。
(5)麺切り
麺を定規で測ってみると、およそ1.9〜2.2mmといったところである。製麺機の切り刃で示すと17#〜14#サイズである。関東系のラーメンには18#〜24#
(1.75〜1.25mm)だそうだ。自分では細いと思っていたのだが、まだまだ太麺である。ちなみに博多麺は28#の切り刃を使用し、麺線1.1mmの極細麺である。およそ120gが一人前の分量である。
■試食会での評価■
麺の太さについて→@太すぎ(8人/85人:9.4%)A好み(71人/85人:83.5%)B細すぎ(6人/85人:7.1%)
麺の茹で加減→@茹で過ぎ(22人/85人:25.9%)A好み(61人/85人:71.7%)B硬い(2人/85人:2.4%)
麺の量について→@多い(11人/85人:12.9%)A適量(72人/85人:84.7%)B少ない(2人/85人:2.4%)
という結果となったが、茹で過ぎに関しては手際の悪さがかなり影響していると思われる。分量は一人前120gなので、日本のラーメン屋店からすれば決して量は多くないはずであるが、やはり女性の方には「麺少なめ」を考える必要があるのだろう。
アンケート内で特に麺に関してコメントを戴いたものを以下にご紹介しておく。
・もう少しコシがあると良い。(2件)
・コシがあって良かった。(5件)
・関東ラーメンの黄色い縮れ麺が好き。
・日本の平均的分量に比べて多い気がした。
・ストレート細麺が好き。(4件)
・縮れた細麺が好き。 |
・縮れ具合が良かった。(3件)
・麺が短い。(2件)
・舌ざわりが良い。(2件)
・麺にスープがもう少しからんで欲しい。(4件)
・麺がパサパサ・ポソポソ。(2件)
・かん水の匂いが少し気になる。 |
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評価が同じ項目で良かったり悪かったりするのは、やはり麺の打ち方にバラツキが有るのだろう。テーマを限定しながら麺打ちを行わないと、悪さ加減がどこにあるのか漠然としてしまう…今後の課題である。
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■高筋麺粉を使った麺
(1)特徴
パンを手作りされている方から「高筋麺粉」という小麦粉をご紹介戴いた。何でもこの小麦粉でパンを作るととても美味しく仕上がるそうだ。輸入元業者を見ると台湾の会社なので、恐らく中国産の小麦ではないかと思われる。「高筋麺粉」はいわゆる強力粉である。値段はそれほど高くない。1Lbで$1.00程度で手に入る。入手した粉が古い物であったためかにおいが気になった。ふるいには若干胚芽のような小さな粒がほんの少し残っていた。カメリアなどに比べて多少粉の粒子は粗い。
(2)麺打ち
粉の配合は、「高筋麺粉」325gに薄力粉50gとした。かん水や加水率は今までの麺と比較するため従来通りの分量にて。日本の小麦粉を使った時より、多少黒っぽくなる。水回しのとき感じたのだが、粉がよく水を吸収してくれるというか、最後までフレーク状態を保つ。かといってまとめ辛いことはなく、通常通り捏ね上げることが出来た。捏ね上げたあとの生地の状態も特に問題ない。
(3)味
今回は塩ラーメンに使ってみた。やはり粉の匂いを感じるのと、麺にボソボソ感がある。粉のブレンド配合比率や加水率を検討しないとダメか?粉が古く変質してしまっていたと思われ、今回の結果ではこの粉の評価を下すことは出来いと思われる。
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■ライ麦麺
(1)特徴
ライ麦の重厚な食感を中華麺に利用している店があると聞き、早速試してみることにした。粉は茶色っぽく、胚芽のような茶色い粒々が混ざっている。(店主はライ麦を初めて見たのであった!)特に特殊な匂いは感じない。粗引きの粉という印象だ。
(2)麺打ち
ライ麦125gに強力粉(カメリア)200g、薄力粉を50gとしてみる。手捏ねで生地にしてみる。水回しは従来の強力粉をブレンドしていることもあるのか、特に違和感なくまとまっていった。生地は非常に良く伸びる。ライ麦粉は粉質としては薄力粉に近いのだろうか。したがってかなり細麺が出来上がった。見た雰囲気はまるで日本蕎麦のようだ。
(3)味
こっちは醤油ラーメンにしてみた。一度日本蕎麦と思ってしまっただろうか、食感から味まで掛け蕎麦を食っている気になった。歯ごたえは感じるがモチモチ感が無い。蕎麦のようにぶつぶつ切れる感じである。
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■レモン麺
(1)特徴
五つ星リンクのKolis Innオーナーシェフ、コリスケさんからの情報を元に作った麺。小麦粉にレモンピールと胡椒を練りこんだもので、清涼感のある麺に仕上がった。
(2)麺打ち
ボソボソ感が出ないように、薄力粉を多めに使用。
・強力粉: 85g ・薄力粉: 85g ・かん水: 70cc(ボーメ6度) ・卵(M): 1個 ・片栗粉: 5g ・塩: 2g ・LEMON PEEL: 12g
・黒胡椒: 少々
(3)味
塩ダレに合わせたレモンらーめんは、らーめんと言うよりは「汁そば」のイメージが強い。トマタン同様中華飯店の麺料理といったところ。少し胡椒を入れすぎた感もあるが、非常に清涼感のある薬膳風らーめんに仕上がった。
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■スープ
スープは素材と素材の組み合わせで作っています。調味料を入れるわけでもない。水(あるいはお湯)に材料を入れて火にかける。単純なこと故にその加減が難しいのですね。材料の量や質、火力や時間、全てがバランスよく調和した時が本来求めるスープの完成となるのであろう。まずは先輩・達人方の情報をもとに自分のスープを分析してみたい。
(1)材料の分析
麺の時と同じように、素材の質についてはまた別の機会じっくり吟味するとして、今回は量(バランス)に主眼をおいて進めることにします。
・肉材(骨やガラ含む)のバランス
スープの旨み成分は・イノシン酸・グルタミン酸によって形成されており、この2つはお互いの旨みを引き出し合う性質がある。(「味の相乗効果」)イノシン酸:グルタミン酸=1:10の時がもっとも旨みのあるスープとなるらしい。肉材で言えば豚がイノシン酸、鶏からグルタミン酸が抽出されるそうだ。とっちゃんねぎチャーシューで使うスープでは、豚材8に対して鶏材3の割合である。単純に考えると、かなり効率よく豚材からだしを取らないと駄目だ。(そう簡単には考えられないと思うけど)
・野菜
スープに野菜を使う意味合いとしては、香り(匂いけし)、甘味(こく)を加えるためとある。例えば玉葱のジプロピルジスフィルドやにんにくのアイリン、生姜のシトロネラール・シオネールなど香気成分、人参・キャベツ・ジャガイモに含まれるショ糖やブドウ糖(デンプン)の甘味成分が影響する。
ジャガイモ:玉葱:人参:生姜:にんにく:長ネギ=1:1:0.5:0.15:0.05:0.7。肉材の使い方からすると香味野菜はもう少し減らしても良いものか?
・その他
その他スープの材料で欠かせないのが背脂(腹脂)。これを使うことによってオレイン酸やリノール酸によって独特の旨みとこくが生まれるそうだ。豚材に対してほぼ3割の量を使用しているが、入手状態により分量には若干変動があった。
■試食会での評価■
スープの味について→@しょっぱい(15人/85人:17.6%)A好み(57人/85人:67.1%)B薄い(13人/85人:15.3%)
スープの質について→@くどい・脂っこい(7人/85人:8.2%)A好み(67人/85人:78.8%)B物足りない(11人/85人:12.9%)
ラーメンスープにおいて程よい塩味とは1.3%(±0.1%)の塩分濃度であるとされている。メニューのうち塩ラーメンとネギチャーシューラーメンの塩分濃度を推測してみる。
*とっちゃん塩スペシャル=現状の塩分濃度→約1.05%
・塩ダレ塩分濃度→約22.4%、使用量→約24cc/1杯 ・スープ使用量→約450cc/1杯 ・和風だし使用量→約60cc/1杯
*とっちゃんねぎチャーシュー=現状の塩分濃度→約1.30%
・醤油ダレ塩分濃度→約16.2%、使用量→約36cc/1杯 ・スープ使用量→約400cc/1杯 ・和風だし使用量→約45cc/1杯
(醤油の塩分濃度は15.8%として計算)
数値はあくまでも推測値である。塩スペシャルの場合は具のもやしに塩味を利かせているので若干薄めの調合にしてあるが、それでもこの数値ではちょっと薄すぎると思われる。ねぎチャーシューの方はやはり具にねぎダレを少量混ぜているので、こちらはちょっとしょっぱく感じる方もいるだろうか。
アンケート内で特にスープに関してコメントを戴いたものを以下にご紹介しておく。
・あっさりして良い。(2件)(醤油・塩)
・梅との組合せが良かった。(5件)(塩)
・出汁が良く利いていて良い。(塩・4件/醤油・2件)
・こってりした豚骨スープが好きなので…。(2件)(醤油)
・パンチ不足、「クセ」が無い。(5件)(醤油)
・口当たりマイルド、旨味を感じる。(2件)(醤油・塩)
・ぬるい。(醤油・3件/塩・2件)
・スープの量が少ない。(醤油) |
・カレー風味が強すぎる。(スパイシー醤油)
・最初の一口目が薄い。(塩)
・スープが少し甘い。(醤油)
・醤油味が強すぎる。(3件)
・辛さとコクが足りない。(スパイシー醤油)
・カレーとは違う清涼感が良い。(スパイシー醤油)
・こってり/さっぱりの選択が出来れば良い。(醤油)
・ニンニクが強すぎる。(塩) |
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スープと言うことであるが、タレの出来具合も評価要因に含まれていると思う。スープの温度と量については11月に入って色々試してみたが、現在使用するどんぶりでは、あと100ccほど増量した方が良いようだ。温度については測定したところ、通常のやり方で配給するとスープ温度は約75℃を示した。これを80℃にするとかなり熱いと感じられるようになる。ラーメンスープの適温とはこのあたりにあると思われる。
温度を下げないためには、@どんぶりAタレBネギニンニク油(調味油)は寸前まで温めておく必要が有り、具も品質に影響の無い範囲でなるべく温度をあげておいたほうが良い。
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■出汁-其の1
醤油系にブレンドする出汁として、昆布・乾し椎茸・煮干(かたくちいわし)・宗田節・ホタテ貝柱・するめを用いて和風スープを作る。昆布はグルタミン酸、節類はイノシン酸とあるが、多分煮干・するめ・貝柱にもイノシン酸が多く含まれると思う。宗田節以外の材料を鍋に入れ水を張り、12時間かけて水出しする。このとき日本酒を水の10%加えている。12時間後椎茸を除き火にかけ、沸騰直前に昆布を取り除く。沸騰したら宗田節を入れ15分ほど弱火で煮て濾す。
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■出汁-其の2
塩ラーメン用の出汁としては、焼きあごを使っていた。「焼きあご」は9月上旬から10月上旬にかけて長崎県平戸瀬戸でとれる「飛び魚」を「焼干」にしたもので、水揚げされた「飛び魚」を串に刺し、炭火で丹念に焼き上げた後、3〜4日間、天日で干したものである。非常に上品な出汁が取れると思っている。水出しで12時間、その後火にかけて沸騰直前まで強火、昆布を取り出して弱火にして10分ほど煮出す。
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■醤油ダレ
最近チャーシューは直接醤油で煮込まないため、新規にタレを作るときは豚の骨や鶏骨付き肉などを少し用意する。BELLYというブロックで肉を買うので、それにもれなく付いてくるあばら骨や、奥さんに普段料理に使った鶏肉の骨などを冷凍保存しておいてもらったのを使うようにした。
(1)材料
・醤油(500cc)・白ワイン(200cc)・あら塩(70g)・みりん(20cc)・にんにく片(5g/親指の頭ぐらいの大きさのもの1個)・長ネギ(東京ネギで10cm/アメリカのネギであれば2本ぐらい)・豚・鶏の骨付き肉(肉つき骨?/全部で150g〜200gぐらいあればOK)
(2)作り方
材料を鍋で煮るだけ。強火でひと煮立ちさせたら灰汁をすくって火を弱め、沸騰してるかしてないかぐらいに調節。そのまま灰汁を取りながら30分ほど煮込む。火を止めて別の容器に濾しながら移し替え、粗熱を取ってから冷蔵庫で保存。
(3)バリエーション
以上が醤油タレのベースで、あとは好み・個性・アイデアで「秘伝のタレ」へと工夫していく。。ちなみに「とっちゃんらーめん」では、次回注ぎ足しするときにりんごや老抽王(中国のたまり醤油みたいなもの。チャイニーズグローサリーで手軽にしかも非常に安く手に入る)、ニョクマムなど使ったりして味を整えている。
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■塩ダレ
塩タレは和風だしベースにして、丸みを出すようにした。多少甘味が出るようなので塩のとげとげしさを取ってくれるかなと思い使用している。
(1)材料
・昆布と乾し椎茸、ホタテ貝柱を一晩水で戻した出し汁(500cc)・清酒(100cc)・あら塩(150g)・みりん(30cc)・酢(10cc)・宗田節(50g)
・ニョクマム(30cc)
(2)作り方
昆布とホタテ貝柱の入った戻し汁を火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出す。沸騰したら火を弱め宗田節を入れて15分間煮る。その後一旦濾して塩・酒・みりん・酢を入れ弱火で塩が完全に溶けるまで煮る。火を止めて粗熱を取り、常温になったらニョクマムを加えて完成。
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■スパイス醤油ダレ
醤油ダレをベースに、18種類のスパイスをブレンド。風味を損なわないよう、通常はスパイスを冷蔵庫で保存して、食べる直前に醤油ダレとあわせるようにしている。
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■胡麻醤油ダレ
「冷華麺」のタレとして、胡麻醤油ダレを使う。ブレンドの割合はスタンダードが1:1となるが、好みで割合を調整する。あっさりが好みの場合は醤油ダレの割合を増やす。右端の写真は胡麻醤油ダレの風味を生かす専用の中華からし。
(1)胡麻ダレ
<材料>
・ピーナッツバター:100g ・練り胡麻:30g ・ごま油:30cc ・おろしにんにく:10g ・京味噌:15g ・砂糖:25g ・酢:15cc・塩:小さじ1/2
・白ワイン:15cc ・醤油:40cc ・すりごま:大さじ2 ・鳥スープ:180cc ・レモン汁:10cc
<作り方>
レモン汁以外を鍋に入れて、かき回しながら煮る。沸騰直前で火を止めて冷まし、冷めたらレモン汁を加える。
(2)醤油ダレ
<材料>
・ひき肉:100g ・玉葱:半個 ・にんにく:2片 ・乾し椎茸:2個 ・トマト:1個 ・ベーコンチップ:15g ・ラード:15g
・チャーシューの煮汁:100cc ・酢:30cc ・白ワイン:180cc ・みりん:10cc ・鳥スープ:270cc ・たまり醤油:30cc ・塩:小さじ1/2
・水あめ:大さじ2 ・梅干:大3個 ・しょうが汁:大さじ2 ・レモン汁:10cc ・すりごま:大さじ2
<作り方>
玉葱・水戻しした椎茸・トマト・にんにくはみじん切り。ラードをフライパンにいれ、ひき肉と一緒にこれらをしんなりするまで炒める。同じフライパンに調味料類を入れ、弱火で30分程煮つめる(水あめはこの間で煮溶かす)。火を止め、身をほぐした梅干を入れる。このまま完全に冷めるまで待って、別の器に濾す。しょうが汁・レモン汁・すりごまを最後に入れる。
(3)中華からし
<作り方>分量は約3人前
練りからし大さじ(2)に、豆板醤小さじ(1)とごま油大さじ(1)、たまり醤油小さじ(1/2)、上記の胡麻ダレ小さじ(1/2)を加えて完全に混ざるまで練る。
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■焼豚
焼豚というより煮豚。スープで3時間煮込んでからたれ漬けする。漬け込む時間で味を調節。
(1)材料
バラ肉ブロック(いつも買っているのは"BELLY"と呼ばれている)から、腹脂と骨をはずし、肉の部分を形よく凧糸で巻く。
(2)煮込み
らーめんと一緒に仕込む時は、スープの灰汁取りが落ち着いたころで一緒に煮込む。時間は3時間。
(3)漬け込み
予めチャーシューたれを別鍋に暖めておき、その中に煮込んだ肉を入れるだけ。らーめんで使用する時は肉の状態によって2〜3時間漬け込む。その後鍋から上げてよくたれを切り、ラップにくるんで冷蔵庫で保存。
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■ネギ
白髪ネギにタレ(豆板醤・醤油・オイスターソース・酒・ごま油・すり胡麻をあわせたもの)を配給直前に混ぜる。
■メンマ
市販の水煮メンマに味付けしたもの。水を良く切ったメンマをラードで炒め、醤油ダレと水あめで味を整える。汁気が無くなったらごま油を混ぜ粗熱を取って完成。あまり味は濃くしない方が好まれるようだ。
■にらもやし
もやしそばと塩ラーメンで使用する。ラードで炒めて塩で味付け。
■アスパラ
盛り合わせ時の青み付けに。青梗菜やほうれん草などを使用する場合もある。
■煮玉子
鍋に卵を入れ、その卵が浸るぐらいに水をはり、最初は強火で沸騰したら卵が踊らない程度まで火を弱め(沸騰は維持する)、火にかけてから合計14分したら火からおろし水で即冷やす。半熟の度合いは14分マイナスMax1分の範囲で調整。
チャーシューの煮汁は煮汁1:水2で薄め、殻を剥いた卵を漬け込み、冷蔵庫で4時間ほど寝かせて出来上がり。漬け込む時間はタレの濃度や味の濃淡によって調整。
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茹でる |
タレ |
水で冷やす |
殻を剥く |
タレに漬ける |
完成 |
■ワカメ
海苔を使う場合もあるが、あまりアクセントが強くないワカメを最近使用している。特に塩ラーメンでは海苔は使わないことにしている。
■海老
塩ラーメン、もやしそばのアクセント用に。塩ダレをスープで希釈し海老を茹でたあと漬けている。
■梅干
塩ラーメンの味のアクセントとして使用している。口直し的に。
■カラードペッパー(ピーマン)
スパイシー醤油で使用する。ピーマンの苦味と甘味がスパイスとよく合う。
■トマト
トマトたん麺-海鮮風-で使用しているもの。San
Marzanoという種類のトマト。
■試食会での評価■
トッピングについては、10人10色でやはり色々な評価を戴いた。その中でトッピングに関する不評?を取り上げてみる。
・煮卵がしょっぱい。(4件)
・メンマの味付けが少し濃い。(3件)
・海老がしょっぱすぎ。(2件)
・具の量が多すぎ。やはり麺をメインで考えたい。(2件)
・アスパラは要らない。
・もう少しネギを多くして欲しい。
・ネギはもっと辛い方が良い。
・塩ラーメンにコーンが欲しい。
・アスパラが茹ですぎ。
・煮卵の黄身がスープに溶け込むのが苦手。
・もやしにシャキシャキ感がない。 |
・アトピーで卵が食べられない。
・ピーマンの量が多い。
・ナルトが欲しい。
・アスパラが冷たくて違和感があった。
・海老は要らない。
・チャーシューが歯で噛み切れなかった。
・ネギが辛すぎた。
・ネギが冷たくてスープをぬるくしているのでは?
・チャーシューはもう少し脂っこい方が良い。
・卵の味が薄い。
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単にお好みと言う部分もあるが、気をつければ改善できることも沢山あった。「バランスの良さがラーメンの美味さである」ことを実感した。
ところで、試食会に参加された皆さんのお気に入りトッピング・ランキングは以下の通りである。(複数回答有り)
第一位 |
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チャーシュー |
65票 |
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第七位 |
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アスパラ |
1票 |
第二位 |
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煮玉子 |
18票 |
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第七位 |
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青梗菜 |
1票 |
第三位 |
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メンマ |
11票 |
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第七位 |
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ほうれん草 |
1票 |
第四位 |
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ネギ |
6票 |
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第七位 |
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海老 |
1票 |
第四位 |
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梅干し |
6票 |
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第七位 |
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トマト |
1票 |
第六位 |
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もやし |
3票 |
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第七位 |
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ペッパー(ピーマン) |
1票 |
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